極東紀行#1

ANA4881便搭乗記(札幌千歳→根室中標津)

Date: 2021/9/18

シルバーウィーク


秋の連休を『シルバーウィーク』と呼びだしたのは、祝日法の改正に伴って、敬老の日が毎年9月15日から第3月曜日に変わったタイミングからである。春の大型連休『ゴールデンウィーク』と異なり、毎年が大型連休になるわけではないものの、いつしか9月中旬は毎年『シルバーウィーク』と称されるようになった気がする。

今年も我慢をというメッセージは発出されているが我慢をする能力に欠如しており、今週もまた飛行機のチケットを予約してしまった。今週の旅先は道東『根室地方』である。

旅人の朝は早い
種別号数札幌新千歳
快速エアポート60号6:166:55
快速エアポート62号6:297:09
快速エアポート64号6:427:20
特快エアポート66号6:567:29
(参考)札幌発6時台のエアポート

さて、今回の旅。札幌駅を6時42分に出発する快速『エアポート64号』で旅が始まります。一本後の6時56分発でも到着する時間はあまり変わらないため、6時56分発に乗るつもりでしたが、少し早く着いてしまったので、こちらの列車に乗車することにしました。直前すぎたためか、指定席券売機で指定席『uシート』を購入できなかったため、久しぶりに自由席で新千歳空港に向かいます。

札幌駅を出発した時点では座席がほぼ埋まるくらいの乗車率。さすがに連休の初日ということもあって、お客さんは多いようです。ただ、軽装な人も多く、北広島や恵庭などの途中駅で下車される人も少なくないようです。

早朝ということもありうたた寝しつつ新千歳空港に向かいます。列車は降車するお客さんとの入れ替わりで、千歳へ向かう乗客を少しずつ集めます。ホテルなどの多い千歳駅ではまとまった乗車を迎え、列車内は旅行者や空港で働く人で若干の立客も出るほどに混雑で新千歳空港に到着しました。

新千歳空港駅の改札を出て左のエスカレーターに乗り、出発フロアへ向かいます。プレミアムチェックインに入るも、有人カウンターは利用せず、チェックイン機で搭乗券を発券します。いつの間にかプレミアムカウンター内の保安検査が複線に戻っているようで、スムーズに手続きを終えました。

天候不良

スムーズな手続きもあり時間に余裕があったため、ANAラウンジへと向かい、天候調査の結果を待ちます。

この日は台風からの湿った空気の影響もあり、根室中標津空港は視界不良が懸念されていたことから、天候調査を行う旨の連絡が朝一番で入っていました。「恐らく飛ぶだろう」と勝手な思い込みをしていたものの、現地の天候を見ているとだんだんと不安になってきました。

不安なままラウンジで過ごしていると天候調査の結果が出て、「条件付き運航」としての運航が決定しました。視界不良により着陸が出来ない場合は札幌千歳空港へ引き返す可能性があるというもの。もしもの可能性はあるものの、条件付き運航で所定の空港に着陸できなかったというのは確率的に低いので、無事に着陸することを信じて乗り込むことに限ります。

「条件付き運航」と決まり、また搭乗ゲートも1番ゲートと端っこであり、また早朝便で案内開始も早いだろうと思い、早めにラウンジを出発します。搭乗ゲート周辺に到着すると、既にほかの乗客の方が集まっていましたがまだ搭乗開始にはなっていないようでした。

出発ゲートの案内
搭乗開始

7時45分頃より搭乗開始の案内が始まりました。この日は事前改札サービスの利用者がいなかったため、1番最初に搭乗ゲートを通り、機体へと向かいます。

本日の機材は道内路線ではおなじみの「ボンQ」ことボンバルディア社製「DHC8-Q400」です。プロペラ機ではありますが、ボーディングブリッジと接続できるので、雨の日でも安心して利用できるのは嬉しいところ。

本日の機材

座席は最後列の「19D」席を指定しているため、乗り込んだ後は一番後ろへと向かいます。余談ですが、大型機で最後列だと降機に時間が掛かるというデメリットがあるものの、プロペラ機では殆ど差がない上に、後方は比較的空いているため、プロペラ機ではほぼ後ろを指定しています。もっとも、プロペラ機以外でも時間に余裕があるときは後ろを指定しがちではありますが。

出発は8時5分の予定なので、機内に入って出発までの時間はゆっくりと待ちます。徐々に乗客の人も増えていき、隣の座席を指定したお客さんもいらっしゃったのですが、19A席も空いていたため、CAさんに確認して、19A席に移動されていました。

定刻より少し前に全員が集まりドアクローズ。搭乗率は8割程度で、前方の殆どが埋まり、後方も通路側が一部空いている程度と、多くのお客さんがいらっしゃいました。

離陸に向けて、雨の新千歳空港内を機体は移動していきます。1番からの移動では、ターミナル側が窓の外に見えたのですが、今日の新千歳空港は便数が多いようで、何よりです。

離発着の便数が多いことが影響してか、1番からの移動が遠いということが影響してか、それは定かではありませんが、離陸には少々時間がかかり、8時15分頃に新千歳空港を離陸しました。

短いフライト時間

南から北へと離陸した後、新千歳空港北側で旋回します。旋回中には新千歳空港と千歳基地の滑走路がよく見ることが出来ました。そして、機体は東に針路を定めて、徐々に高度を上げていきます。

新千歳空港

離陸前のアナウンスでは「上空では揺れが予想される」ことと「(それに伴って)シートベルト着用サインの消灯時間は5分弱」であることが案内されていましたが、やはり上空では気流の影響をうけて、揺れが断続的に続きました。とは言え、過去に搭乗した、悪天候時の福岡→五島福江、強風時の長崎→壱岐と比較すると、さざなみ程度の揺れであり、私はぐっすりと眠りについてしまいました。

ふと目が覚めて外をみると、外は真っ白い雲の中。道内路線では高度をそこまで上げないので、今日は恐らくずっと雲の中のフライトとなるのでしょう。晴れていれば北海道の雄大な自然を眺めながらの低高度フライトを楽しめますが、天気ばかりは仕方がありません。

しばらくするとシートベルト着用サインが消灯しました。本日は消灯時間が短いことから、機内サービスは「ミネラルウォーターの配布」のみということで、希望する人に配っていました。私は、というと荷物が増えてもアレなので、今回は頂かないことにしました。

配り終えたかなと思う頃にはシートベルト着用サインが再点灯しました。中標津空港への降下が始まりました。体感で高度を下げていることは分かるものの、外は一向に変わりません。あまりにも変わらないため、『札幌千歳空港への引き返し』という不安も少しばかり生じてきます。2年前の福岡→五島福江でも視界不良で、結果的にゴーアラウンドして、上空待機の後、着陸であったのを思い出します。

そんな回想をしていると、陸地が見えてきました。既に高度はだいぶ下がっていたようで、恐らくあと少しで着陸というところでしょう。この高さでも霧?の影響で視界はだいぶ限られているようでした。

しかし、どうなるんだろうか、と思う時間はそう長くなく、中標津空港の滑走路に無事着陸。長い滑走路を使って無事に着陸・停止し、ゲートへと向かいます。

ゲートに到着後はボーディングブリッジに接続され、ブリッジを経由して、到着フロアへと向かいます。預け荷物もないため、そのままレンタカーカウンターへと向かうことにしました。

向かった先の『ニッポンレンタカー』のカウンターで名前を告げます。コロナ対策で1送迎車あたり2組までの送迎としているとのことだったので、2回目の送迎車をお待ちください、とのこと。こんな天気では行くところもないので、ゆっくりと到着ロビーで待つことにしました。

しばらくして、2回目の送迎車がやってきたので、車に乗り込み、レンタカー営業所へと向かいました。営業所は空港からほど近くにある営業所集積地内にありました。

中標津空港
次回予告
雨のドライブで向かうは「厚岸の牡蠣」。美味しい牡蠣に出会えるか!?

旅行記「極東紀行」