雪降る湯の街#06

2021/1/9

真っ赤な血の池地獄を後にして、隣にある「龍巻地獄」へと向かいます。今度は噴き出す地獄ということで、これまた非常に楽しみであります。

入口では自ら半券を切って回収箱に入れるシステムです。

龍巻地獄の入口

入ってみると、地獄の吹き出し口がすぐに見つかりましたが、今は地獄が休憩しているそうで、噴き出していません。スタッフの方が「だいたい後何分くらい」で噴き出すかは教えてはくれましたが、地獄が勝手に噴き出すので、正確な時間は分からず、噴き出すのを待つことしか出来ません。

休憩中の地獄

この間は原理説明の書かれた案内板を読んでいました。この地獄(間欠泉)から豪快に噴き出した熱水は、屋根で止められているが約30mほど噴き出す力があるそう。30m噴き出す間欠泉ぜひ見てみたいなあなどと思いましたが、なかなかそうはいかないのでしょうね。


そんなことを考えつつ、待っているとついに噴き出しました。思いのほかの勢いでこれにはびっくり。30m噴き出す力というのも嘘ではないのでしょう。凄い威力です。

噴き出し始めた間欠泉
一気に蒸気が充満します

くさりの外側にいても十分に感じられる熱量・熱気です。間欠泉はいつ見てもやはり不思議なものですが、見ごたえがあります。

近くによってみると…

この日はお客さんも少なかったので離れたところからも見てみましょう。水量の多さが写真でも伝わるでしょうか。相当な量の温泉が噴き出しています。こう見ていると、岩で押さえつけていない天然状態が見てみたくなります。

あの岩がなかったらどこまで噴き出しているのでしょう。

龍巻地獄の見学の後は再びバスに乗り鉄輪方面へと戻ります。タクシーが血の池地獄前に止まっているので少し誘惑もされましたが、ここはバスに乗ろうと決めて、バスを待ちました。やってきた鉄輪行きに乗車し、「貴船城入口」というバス停で下車します。

今回も亀の井バスです。
下車したバス停

このバス停から歩いてとある場所へと向かいます。なお、バス停の名前にもなっている「貴船城」へ行くわけではありません。


向かったのは「別府湯けむり展望台」です。鉄輪の湯けむり、雄大な鶴見岳、季節によって様々に色を変える扇山、その風景を一望できる場所ということで、来てみました。こちらの展望台は夜景も綺麗らしく、「日本夜景遺産」にも選ばれているそうです。

展望台の全景
句碑があります。

それでは展望台からの景色を眺めてみましょう。この日は別府湾方面には青空が広がっているものの、山のほうには雲が立ち込めていました。そのため、鉄輪方面への景色は雲がかかって完璧とは言えないものの、鉄輪の温泉街から出る「湯けむり」はしっかりと望むことができ、美しい光景でした。

別府湯けむり展望台からの眺め。

レンズを変えて写真を撮ろうかななどとも思っていましたが、結構な寒さと雪が降ってきそうだったので、すぐに立ち去りましたが、快晴の時にまた訪れたいところです。


この後は宿へと歩いて向かっていきます。

歩いて向かう途中「みはらし坂」という坂を下りましたが、ここからの景色もなかなかのもの。別府湾から鉄輪の温泉地までを一望出来ました。

みはらし坂からの景色
みはらし坂

坂を下ったところには「熱の湯温泉」という公衆浴場がありました。趣深い建物で、かつ無料!とのこと。今回は入りませんでしたがぜひ入りたいものですね。なお、「熱の湯」という名前は身熱を除去する効果があることから名づけられたそうです。

熱の湯温泉
隣にもレトロな建物がありました。

歩いていると次第に雪が舞ってきました。まだチェックインの時間には少し早いので、近くにある喫茶店で一休みすることにしました。

こちらの喫茶店は「冨士屋 一也百」というお店。明治32年に建てられ、平成8年まで「冨士屋旅館」として営業していた旅館建築をリノベーションした建物です。別府に唯一残る明治時代の旅館建築とのこと。

男一人にはちょっとおしゃれすぎる気もしますが、まあ良いでしょう。

立派な門構え
ちょっと入りづらいくらいには立派です。

中に入って、「ベーグル」と「ホット柚子みつ」を注文しました。しんしんと雪が降る景色を眺めつつ、ゆっくりと過ごしました。建物の2階では美術展示もなされていたので、そのあたりも眺めてみました。

ベーグルもおいしかったです。
店内の様子
鏡餅。

それではチェックインの時間が近づいてきたので、お会計を済ませて外へ出ます。外へ出てみると、こちらの建物もうっすらと雪化粧をしていました。大分県にまで来て雪を見ようというつもりはあまりありませんでしたが、稀な雪化粧した建物もまた素敵でした。

薄っすらと雪化粧をしました

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