北海道新幹線で行こう#1

2016/4/28~2016/4/29

プロローグ

小さいころから旅が好きだった。小学生の時は土日の塾・模試終わりにちょっと遠出をしたこともあった。中高生の時は色んな想いが錯綜していた時、一人で出かけるとなんだか気が晴れた気分になった。

ただ、いつしか旅とは少し疎遠になった。大学生の間は、友人と飲んでいることばかりで「旅」という「旅」はあまりしなかったのである。それはネガティブな意味ではもちろんない。ただ、就職して少し落ち着いた頃、久しぶりに「旅」に出たいと思うようになった。

今回の旅行は久しぶりに「旅」らしい「旅」をした、そして「旅」に再び時間を割きだすファーストトリップになる。


旅のはじまり

旅の出発は仙台駅を18時54分に出発する「はやぶさ29号」新函館北斗行きの新幹線である。つい少し前の2016年(平成28年)3月に開業した北海道新幹線に乗って、北海道・函館へ向かう。東京駅から新函館北斗駅までは最速でも4時間超とかなり時間がかかるが、仙台駅からは約2時間半~3時間の所要時間であり、手軽に出かけられるようになったのだ。

新函館北斗駅での乗り換えが少し面倒ではあったが、新函館北斗から普通列車に乗り換え終着・函館駅に到着。この日は函館駅近くにある「東横INN函館駅前朝市」にチェックイン。セコマで買ったクラシック一杯を飲んだら、仕事の疲れもあってか熟睡であった。


R228

翌朝の目覚めは良好。今日の天気はイマイチで雨模様のようですが、レンタカーを借りて、道南・松前の桜を見に行きます。函館市内からは津軽海峡に面する国道228号線を南西方向へ向かいます。

函館市に隣接する北斗市の市街地が続くエリアまでは片側2車線ですが、その先は片側1車線の道を進みます。観光客も多いのか、道の流れはそんなに良くありませんが、ゆっくりと車窓を眺めながらのドライブは快適であります。


木古内

函館市内を出発して約1時間少々で木古内駅に到着。木古内駅に隣接する「道の駅みそぎの郷きこない」に車を止めて、木古内駅と道の駅を見学しつつ、小休憩とします。

まずは木古内駅を見学。手前は在来線で、現在は旧・JR江差線を転換した「道南いさりび鉄道線」とJRの貨物列車が走っています。奥にある立派な駅舎が新幹線駅舎となっています。

木古内駅

在来線の跨線橋を越えて新幹線側にも行ってみましたがそこはまた静かな空間。新幹線の駅と言っても、定期列車の本数は1日8往復。どうしても静かになってしまいます。駅の見学を終えた後は、車を停めた道の駅へと戻ることにます。

この道の駅は新幹線開業に先立つ2016年(平成28年)1月に開業したばかり。道の駅というと国道など主要な道路沿いにあることが多いですが、この道の駅は木古内駅ロータリーに面しており、国道からは脇にそれる形になります。

道の駅みそぎの郷きこない

道の駅に入り中を見学します。道の駅と言えば、ご当地グルメやソフトクリーム、お土産品などが気になるところ。気になる「(道の)駅(の)弁(当)」もありましたが、まだ朝なので、今回はひとまずテイクアウトコーナーで「はこだて和牛コロッケ」を注文。

記事を書いている段階でインターネット検索すると、こちらのコロッケは道の駅No.1グルメになっているようで派生商品も発売されているよう。目の付け所が良かったようです。それだけ人気になるだけあってお味はなかなかのもの。個人的に「肉」感のあるコロッケが大好きなので、大満足でした。

はこだて和牛コロッケ

福山街道(松前道)

木古内での小休止を挟んだ後、再び松前方面へ向けて出発します。木古内の先は、知内町、福島町を経て、松前町に至るルートで、引き続き国道228号線を進みます。相変わらずの天気が続くため、土砂降りにならないだけマシ、そう思うほかなさそうであります。

木古内市街地を過ぎると、続いて木古内町の南に位置する知内町へと入ります。北海道は町と町の距離が離れていて、完全に独立した地域という場所も少なくないですが、木古内と知内中心部は距離も近く、日常的に行き来がしやすそうであります。

知内中心部までは津軽海峡に沿ってのルートですが、ここから一旦、山側に入り、福島峠を越えて福島町へと向かいます。この区間、海沿いが断崖ということが大きいのか、江戸時代からの幹線道路である「福山街道(松前道・松前街道)」に概ね沿うルートとなっていることからなのか、山側に迂回するようになっています。なお、北海道の主要道路のほとんどは明治期以降に開拓され、「○○国道」と称されることが大半ですが、この区間は江戸時代からの道であるため「街道」という呼称になっています。また、福島町との町境付近には知内温泉という秘湯がありぜひ入ってみたいところではあるのですが今回は立ち寄らずに峠を越え、福島町中心部へと下っていきます。


福島町

福島町に到着。松前の桜が見ごろなためか、雨の割には観光客の交通量が多いので、今回はこの福島町でも休憩を取ることにします。立ち寄ったのは「道の駅横綱の里・ふくしま」という道の駅です。

道の駅横綱の里・ふくしま

こちらの道の駅は1997年(平成9年)のオープンということもあり、今風の道の駅と比べると充実はしていませんが、しっかりと休憩が出来るほか、「横綱 千代の山・千代の富士記念館」が併設されています。

折角なので、この記念館に立ち寄ることにします。この記念館は北海道出身として初めての横綱「千代の山」とその弟子で横綱となった「千代の富士」がともに福島町出身であることを記念して建てられた施設で、施設内には二人の横綱の歩みや関連するトロフィーなどの品々が数多く展示されていました。

横綱 千代の山・千代の富士記念館

白神岬

見学を終えた後は再び松前へ向けて南下します。福島町中心部を出ると、青函トンネルの北海道側定点への坑道がある吉岡地区を経て、松前町に入ると、間もなく北海道最南端である「白神岬」に至ります。これといって何かがあるわけではないですが、雨も一時的に上がっていたので立ち寄ってみました。

白神岬は津軽半島最北端・竜飛岬から19.2kmの位置にあり、天気が悪いこの日でさえ、うっすらと津軽半島を見渡すことが出来ました。ちなみに、この白神岬は本州最北端である大間岬と比較すると、南に位置しています。

白神岬

小休止を経て、松前町中心部に向けて再出発。桜の松前はもう間もなくです。

次回予告

ついに、桜咲く松前町中心部へ到着。

(参考) 旅行記「北海道新幹線で行こう」の記事一覧
現在リニューアル中につき、この間の記事は#1-2に掲載しています。

札幌に戻ってきてレンタカーを返却した後は函館山に登ります。もちろん、夜景を眺めに行きました。


夕食は函館名物ラッキーピエロです。

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