ウィーンの森と夕暮れのウィーン
2024/9/23
ウィーンの森
シェーンブルン駅から地下鉄4号線に乗って、終着駅であるハイリゲンシュタット(Heiligenstadt)駅で下車します。駅前からバスに乗り換えて、ウィーンの森エリアへと向かいます。
ウィーンの森の展望スポットには、「カーレンベルクの丘」(Kahlenberg)と「レオポルツベルク」(Leopeldsbrg)の2か所があるのですが、この日は時間も限られていたので、カーレンベルクの丘のみを訪れることにしました。
駅からバスに乗って約30分でカーレンベルクの丘に到着しました。手前に広がるぶどう畑、ウィーン市街、ドナウ川が一望できます。
すばらしい絶景。
カーレンベルクの丘には飲食店もあり、ここで一杯飲むこともできるので、誘惑されてしまいますが、ここは我慢の時。もう少し予定にゆとりがあったら、ここでのんびりするのは最高でしょう。
ツム・マルティン・セップ(Zum Martin Sepp)
展望を楽しんだ後は再びバスに乗って、ハイリゲンシュタットの手前にある麓の街・グリンツィング(Grinzing)へ向かいます。
そしてやってきたお店は「ツム・マルティン・セップ(Zum Martin Sepp)」というホイリゲ。ホイリゲ(Heuriger)とは、「今年のワイン」と「新種のワインを飲ませる居酒屋」という2つの意味を持つ言葉。ウィーンでは18世紀後半からぶどう農家に自家製ワインの販売が許可されており、転じて、農家経営の居酒屋という現在の形態になりました。
中に入るとお好きな席にということで、手前の席に座りました。雰囲気がいい席だったのですが、ちょうど果実が落ちる季節のようで、危ないところでした。
それではワインをいただきながら、ランチにします。料理は「マルティンプレート」という肉料理+グリル野菜+ポテトの盛合せとなっています。いろいろなものを食べたいタイプなので、こういったプレートはすごいありがたいですね。
ベルヴェデーレ宮殿(Schloss Belvedere)
食後は、グリンツィング駅から路面電車に乗車します。そして、途中で乗り換えて、ベルヴェデーレ宮殿に向かいます。
ベルヴェデーレ宮殿は、オスマン帝国との戦争でウィーンを救った将軍プリンツ・オイゲン公が夏の離宮として造らせたオーストリア風のバロック建築の建物です。
上宮から緩やかな斜面が続き、上宮からは、庭園、下宮、そしてウィーン市街の街並みを眺めることができます。ベルヴェデーレが「美しい眺め」を意味するのも納得の景観です。
上宮内部には、オーストリア絵画を展示した美術館になっており、グスタフ・クリムトの「接吻」などが展示されています。また、下宮にはプリンツ・オイゲンの居室などもありますが、今回は時間が限られていたため、外部からの見学のみとしました。
ベルヴェデーレを後にして、西日さすウィーンの街を散策します。写真の碑は、ソ連軍兵士を讃える記念碑と噴水です。これは1945年に当時のナチスドイツ領であったウィーンにおいて、ソ連軍がウィーンを解放したことを記念した碑となっています。
なお、オーストリアはドイツ国に併合されていたこともあり、戦後、1955年に再独立するまでの間、オーストリアとウィーンはドイツと同様、米英仏ソの分割統治がされていました。
写真一枚目は、マリア・テレジアの父であるカール6世がペストの鎮静を祈願して造った「カールス教会(Karlskirche)」です。二本の大円柱には、この教会を捧げた聖人カール・ボロメウスがペストを鎮静するストーリーが刻まれているそうです。
そして、写真二枚目は、「楽友協会(Musikverein)」です。楽友協会は音楽文化の普及を目的に創設された団体で、建物内部には素晴らしい音響で知られる大ホール、別名「黄金のホール(Goldener Saal)」をはじめとするコンサートホールなどがあります。
今回の旅ではオペラ鑑賞をしませんでしたが、次回はぜひ行きたいものです。
その後もリンクに沿って歩いて、新王宮までやってきました。到着した日にも訪れましたが、その際はイベントの準備で、建物がよく撮れなかったので、リベンジです。まだ片づけ途中のようではありますが、だいぶはっきりとみることができました。
そして、再びグラーベン通りを歩き、シュテファンプラッツまでやってきました。初めてここに足を踏み入れた時は不安の方が大きかったですが、今はもうすぐ別れが近いことへの寂しさが強いです。
限りある時間、西日がさすシュテファン大聖堂など美しいウィーンの街並みを目に焼き付けます。
最後に、シュテファン大聖堂近くのジェラート屋さんでジェラートをいただきます。ウィーンはジェラート店が多いということで、食べてみました。特別なジェラートではなさそうですが、店員さんの接客もよくて、よかったです。
さて、それではいったん、ホテルに帰って、夕食に出かけましょうか。
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