2020/7/4
無事、礼文香深港へ到着した私はまず予約していた「ニッポンレンタカー」の営業所へと向かいました。レンタカーは軽自動車で十分だったのですが、(例年であれば数日前の予約はそもそもできないかと思われますが)前々日くらいに予約が空いていたのは普通車のみでしたので普通車になりました。
さてレンタカーを無事借りた私は針路を北に取るか、南に取るか、西に取るか、まだ何も決めていないので、天気予報と地図を見ながら検討します。
結論は北。理由は「北に行くには時間がかかるのでその間に天気が良くなるかもしれない」という一点。これが正解だったかどうかは分かりませんがまあ妥当な選択ではあったかなと思います。港沿いの道を少し進んで香深の町を抜けるところに「セイコーマート」があったのでこちらで軽くお買い物。ちょうど商品搬入のさなかで店内には商品が所狭しと並んでいました。恐らく私が乗った船で運ばれてきたものも多いのでしょうね。
セイコーマートで買い物をした後は北へ北へと進みます。なお、余談ですが、このセイコーマートは香深の市街地内にはあるのですが、香深港からは2kmほどあるので(宿泊先にもよりますが)買わなければならないものがある場合は車で来ることをお勧めします。
道路は片側1車線。時より狭くという感じの道が続きます。そう、気が付いたら快晴になりました。旅の神様が見方をしてくれている気がしますね。快晴の離島は最高です。
走ること1時間弱。北の先端スコトン岬に到着しました。スコトン岬は礼文島最北端に位置する岬ですが、宗谷岬より南に位置するため、「最北限」という独特の表現をしています。ちなみに、かつて測量が十分になされる前には、宗谷岬と同様に「最北端」を名乗っていた時期もあるようです。
(※)写真右上に汚れが着いていますがこの時は全く気づいておらず、当日撮影した写真全てにこの汚れが付着しています。ご了承下さい。
スコトン岬は海に突き出ている岬で風も強く吹いていました。通常の観光シーズンであれば多くの人がいるようですが、この日は他に数組がいるのみ。とても静かな環境で、最北限の岬を堪能することができました。ちなみに視界の良い時にはサハリンも見えるようですが、この日はご覧のような快晴でしたが見ることはできませんでした。
スコトン岬には売店があり、「利尻昆布ソフトクリーム」を食べようと思っていたのですがソフトクリームはまだ取り扱い前とのこと。それでも、店員さんから頂いた昆布のスープを頂き、お土産品を何点か購入しました。
スコトン岬を後にして、帰りは少しだけ往路と違う道を選択します。それは「江戸屋山道」というルート。スコトン岬とゴロタ岬の間の(舗装された)道路で、スコトン岬方面の展望が素晴らしいところです。車で通過しましたが、ウォーキングしながら訪れるのが一番いいかもしれません。
そして、こちらはルート上のトド島展望台からの眺め。ちなみにここは風がとても強いので注意が必要です。この展望台には2つの碑があります。一つは「銭屋五兵衛記念碑」、もう一つは「上村占魚句碑」です。句碑はもちろんこの地を訪れて読んだ句ですが、銭屋五兵衛とはどういう人物なのでしょうか。
銭屋五兵衛 金沢藩の御用商人。鎖国体制下、礼文島においてはロシアとの密貿易を行っていた。密貿易の傍ら、江戸仕込みのキンツバ焼を始めたことから、「江戸屋」の字名にしたと伝えられている。
風が強いのが難点ですが、ウォーキング中であればここで(持参前提ですが)お昼ご飯を食べるのも悪くないかもしれません。さて、次はゴロタ岬へと向かいます。
間もなくゴロタ岬の入口に到着。一応駐車場にはなっているのですが、非常に止めづらい。空気を読んで駐車することが求められます。
ここから徐々に山道を登って行った先にゴロタ岬があります。北海道本島での一人トレッキングはなかなか怖いものがありますが、離島でヒグマもいないので、気軽に行くことができます。
こちらの場所。本当に見晴らしがよく気持ちがよかったです。言葉では表現しきれないほどのすばらしさです。
道は徐々に、徐々にと、標高を上げていきます。なかなか着きそうで着かない道ですが、後ろを振り返れば絶景なので、たいして苦にはなりません。登り始めて約20分、ゴロタ岬に到着。絶景が広がります。
ここから更にスカイ岬方面まで歩いて行くコースが整備されていますが、今日はレンタカーを入口に置いてあるので、ここで折り返します。次回礼文島に来る際は、礼文アツモリソウの時期に来るのと、このトレッキングをしっかり楽しみたいものです。
駐車場から車に乗り、スカイ岬へと向かいます。実は言っていませんでしたが、朝にスコトン岬へ向かう途中にも、スカイ岬へ少し寄ろうとしたのですがあいにくの曇天で一度スルーしたんですよね。今度こそ晴れていると良いなぁ・・・などと期待を膨らませながら・・・の訪問です。
結果は・・・というと。
あいにくしっかりの快晴にはなりませんでした。ちなみに後ろを振り返ると晴れ間も見えます。
惜しいところですがこればっかりは仕方がありません。次回、岬巡りトレッキングをして快晴が拝めることを期待しましょう。そう思いながら駐車場へと戻り、お昼ご飯を探しに集落のほうへと向かうことにしました。
向かう途中に一か所だけ寄り道。往路に見つけて帰りに行こうかなと思っていた「日本最北の湖」として「久種湖」の展望台です。キャンプ場に車を止めて、小高い丘に登ると眼下に広がる絶景ポイントでした。
そして到着したのが「金田ノ岬」です。アザラシが見えることで有名なのですが、普通にアザラシがいて結構びっくり。いると言われていてもいざ行くと見えなかったり・・・なんてこともありますが、ここは間違いないようです。
アザラシを見つけて満足して、さてランチにしましょう。確かここら辺に漁協直営の海鮮食える店があるはずなのですが・・・とキョロキョロしていると、どうも岬にある今日は休みのような雰囲気の建物がソレとのこと。残念ですが今回は断念せざるを得ないようです。
残念ですが仕方ありません。海沿いの道を香深港に向かって走ることにしました。ランチは確実にやっているフェリーターミナルで頂こう、そう思いながら車を走らせます。その間も車窓には絶景が広がります。なんて美しいんだろう・・・寄り道をしながらのドライブです。ツーリングやサイクリングなんかもいいかもしれません。
(続く)
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