新春!福のたび#13

太宰府まちあるき(後編)

Date: 2022/1/8

前回記事の振り返り
天満宮への参拝後は、「大宰府」が九州の中心だった頃を思い起こす「大宰府政庁跡」地区をぶらり街歩き。

竈門神社へ

コミュニティバスに乗って

観世音寺からは太宰府市が運行しているコミュニティバス「まほろば号」に乗って「内山(竈門神社前)」へ向かいます。そのため、バス停へと向かいます。

バス停

バス停には断続的な渋滞のため、ダイヤどおりは運行されていないため、気長にバスを待つことにします。なお、このコミュニティバスは約30分間隔で運行されていますので、どんなに待っても30分です。

冬の北海道でバスを待つのは1分・2分でもつらいですが、小春日和ともいえる晴れた九州では大して苦ではありません。すると、定刻が13時16分ですが、定刻から5分ほど遅れてバスがやってきました。コミュニティバスらしくミニバスでの運行となっているようです。

まほろば号

車内には4名ほどのお客さんがいて、私と他にここから乗車した2人と小さなバスの車内は思ったより乗客がいます。観光客が多いかと言うとそんなことはなく地元風の方がほとんどでした。観世音寺前を出ると、太宰府市役所前に停車。その後は一旦、わき道にそれて、五条台口で折返し、西鉄五条駅前を寄って、再び太宰府駅方面を目指します。

太宰府駅手前からは渋滞がひどく遅れが増えていきます。西鉄太宰府駅前では(内山方面行きは)ロータリーには入らず、向かいのバス停に停車しましたが、ここで車内は満員になります。太宰府参拝後に竈門神社へ向かおう、あるいは列車で来て竈門神社へ向かおうという需要が多いようです。竈門神社は人気アニメ「鬼滅の刃」発祥の地ともいわれますし、また縁結びの神様らしく、家族連れや若い女性客なども多くバスに乗車してきました。

その後、太宰府天満宮付近の「連歌屋」・「宮前」と停車しますが、ここでは満員で積み残しが出る状況。恐らく次便を待っても結果は同じなので、諦めて歩いて行くか、太宰府駅から乗るか、をするしかなさそうです。「宮前」を出ると、新規の乗客はいないバス停となりますが、道路が混雑しているため、所要時間はそれなりにかかりました。

宝満山

終点の「内山(竈門神社前)」には定刻より23分遅れて到着しました。折り返しの出発時刻まで余裕が元々10分しかないため、バス停には長蛇の列となっていました。この様子だと帰りは歩いて行った方がいいかな、と確信するほどでした。

バスを下車して、(この鳥居の手前にある)駐車場のトイレへと向かいました。トイレ付近にはトレッキング・山登り風の人が多くいたのですが、この辺は登山コースなどにもなっているようです。

宝満山竈門神社

それでは参拝しましょう。なお、最初の鳥居からは本殿が見えないので本殿まで遠いのかと思いましたが、階段をいくつか登ると、あっという間に本殿です。

ここで竈門神社の歴史を紹介しましょう。竈門神社のある宝満山で神祭が始まったのは、この地に大宰府が移された天智天皇の時代(668年~672年)、宝満山が大宰府からみて鬼門の位置(東北)に位置するため、大宰府鎮護を目的に八百万の神々を祀ったことと言われており、神社の創建は673年(天武天皇2年)と伝えられています。その後、12世紀初頭にかけて勢力が増したものの、戦国時代の戦乱により大きく後退。近世になり再興されたそうです。

現代では「縁結びの神様」としても信仰を集めているほか、人気アニメ「鬼滅の刃」の聖地ともいわれており、多くの参拝客を集めています。

竈門神社と「鬼滅の刃」

人気アニメ「鬼滅の刃」の聖地ともいわれる竈門神社。舞台・聖地として作者側からは明かされていないそうですが次のような繋がりから聖地と謳われているそうです。

  • 鬼滅の刃の主人公が「竈門炭治郎」であり、その姓と同じであること。
  • 「炭治郎」の羽織の柄は「市松模様」であるが、上宮の宝満山で修行する修験者も「市松模様」を着ていること
  • 竈門神社が大宰府の「鬼門封じ」に位置すること。
  • 竈門神社には刀鍛冶である「金剛兵衛」のお墓があること。
  • 「鬼滅の刃」の作者が福岡県出身であること。

実際に聖地であるかは分かりませんが、「鬼滅の刃」以降は多くの観光客が訪れているそうです。

竈門神社本殿

御本殿前にある「水鏡」で顔を映して心を洗い清めてから参拝すると良いそうなので、洗い清めて参拝します。参拝後は、恋占いの「愛敬の岩」や再会を願う「再会の木」などを確認して、続いて展望台へと向かいます。なお、展望台の手前にはスタイリッシュで現代風な社務所がありますが、あまりにもスタイリッシュで驚きです。

あいにく曇ってしまいましたが、太宰府市・筑紫野市方面がよく見えます。

竈門神社からの眺め

博物館からの再び、梅ヶ枝餅

九州国立博物館

竈門神社の次は九州国立博物館へと向かいます。九州国立博物館は太宰府天満宮の裏にあるのでバスに乗って行くのが良いかと思いますが、往路の混雑ぶりを踏まえて、歩いて行くことにしました。ただ、結論から言えば、バスに乗ってもバス停からそこまで近いわけでもないので、歩いて行くのも割とお勧めできるルートかなと感じました。

九州国立博物館

うっかり博物館の周囲をぐるり一周してからの入館をしてしまいましたが、中に入ると立派な山笠がお出迎え。1階には無料(100円かかるけれども返却式)のコインロッカーがあるのでこちらに暑いコートなどを突っ込んで、4階の展示場へと向かいます。

九州国立博物館

4階に到着すると、大宰府の模型が展示されています。この展示ゾーンを過ぎると改札口(?)となっていて、ここで(1階で購入した)チケットを提示して入場します。入場してすぐのところに「音声ガイドの貸し出しコーナー」があったため、音声ガイドをレンタルして奥へと向かいます。

4階の様子

展示室内は時代ごとのテーマに分かれていて展示されていて、縄文時代から近代にかけての展示が為されています。時間の関係上、急ぎ足で見て回ることになってしまいましたが、見どころいっぱいで1時間では足りないのはもちろん、2時間あってもギリギリかと思います。

展示室内の写真はあまり取っていないので一つだけご紹介。先ほど訪れた観世音寺の「梵鐘」です。一分おきに梵鐘が鳴る音が響くので音とともに楽しめました。

観世音寺の梵鐘

見学を終えた後は太宰府駅方面へ向かって戻ります。ちなみに九州国立博物館の外観は緑や空が反射する美しい造りです。

九州国立博物館

九州国立博物館と太宰府天満宮の間はトンネルでつながっています。トンネル内は動く歩道などもしっかりと整備されています。トンネルを抜けると天満宮隣の「だざいふ遊園地」入口付近です。

天満宮側のトンネル入り口
帰る前にもう一つ「梅ヶ枝餅」を。

太宰府駅へ戻る途中、参道を歩いていると良い香りが色々なところから漂ってきます。思い返せば、今日は朝ご飯以降に「梅ヶ枝餅」一つしか食べてはいないではありませんか。お腹も減るわけです。

そういうわけで、行く途中にも気になった梅ヶ枝餅のお洒落なお店「やす武」さんで、再び「梅ヶ枝餅」を頂くことにします。

やす武

少々並んで、130円で「梅ヶ枝餅」を購入。出来立てなのでアツアツでやはり美味しいです。味の違いは感じるかと言えば、少し違うような気もしますが、味音痴な私にはよく分かりませんでした。

やす武の「梅ヶ枝餅」
都市高速に乗って。

太宰府駅に到着。帰りも西鉄で帰ろうと思っていましたが、どうやら復路は西鉄福岡までの直通列車がないらしいこと、西鉄福岡からホテルまで距離があること、そして何より都市高速バスが間もなく来るらしいことから、帰りは博多駅バスターミナル行きの都市高速バスに乗車することにしました。

博多行き都市高速バス

乗車してみると、バスは2列×2列のシート。乗車率は5割程度でしたが、殆どの方が2人以上で来ているので、車内は空席も目立ち、快適に移動できそうです。太宰府駅から少々の間は渋滞もあって、進みが遅かったのですが、次第に解消され、博多駅バスターミナルまでは約40分で到着。列車に乗るのと大差ない時間で移動出来て、大変便利でした。

博多駅からは歩いて本日から2泊する「ドーミーインPREMIUM博多・キャナルシティ前」へと向かいます。

次回予告
昨年GW以来の「ドーミーインPREMIUM博多・キャナルシティ前」にチェックイン。

旅行記「新春!福のたび」