水辺で春のうたを#2

2021/4/10

苫小牧駅に降り立ったのは12時過ぎ。

今日は朝から起きて色々していたのですが、食事をとるタイミングをミスってしまいまだ取れていないので、まずはお昼ご飯を食べに行きたいところです。苫小牧駅にある「苫小牧いぶりカレー」で食べようかとも一瞬思ったのですが、苫小牧駅であればすぐ来れるのでそうではなく、何か名物らしきものが食べたいなあと思い、お店を探しながら歩くことにしました。

苫小牧駅南口から出発です。

苫小牧駅南口駅舎は「苫小牧エスタ」として平成28年まで商業施設が入っていましたが既に営業を終了し、少し寂しさを感じます。

駅前は寂しさが否めません

右側に写っているのは「苫小牧駅前プラザエガオ」という元商業施設ですがこちらも現在は廃業しています。かつては南口駅舎と繋がっていたそうです。

苫小牧市も他の道内都市同様に近年は人口が減少しつつあるものの、港湾・工業都市としてその減少度合いも緩やかかつ道内第4位の人口を誇る都市ではありますが、こうした駅前の現状であるというのは少しばかり残念なところです。とはいえ、(駅前の大きな施設こそこういった状況ではあるものの、)中心市街地全体が空洞化というほどでもなく、郊外含め元気な地域も多いので、道内のなかでは元気な街ではあるのですが。

グランドホテルニュー王子

駅から少し歩くと、苫小牧を代表するホテル「グランドホテルニュー王子」が見えてきます。外観含めて綺麗ですし、非常にお勧めできそうです。

王子製紙苫小牧工場

豊富な水と木材資源に恵まれていたことから明治43年に操業を開始した王子製紙を代表する工場。苫小牧のシンボル的な存在と言っても過言ではないはずです。

中心市街地を歩いていると苫小牧信用金庫の本店が目に入ってきます。北海道内では各地方拠点都市に、その地域を代表する信用金庫がありますが、この苫小牧信金も東胆振地域を代表する金融機関です。現在の本店ビルは地域活性化にも貢献すべく、「市民サロン」などが併設されている建物となっています。

まちなか交流館

苫小牧信金本店敷地内(本店ビルの横)にある、地域住民の交流拠点と地域のPR拠点を兼ねる施設です。天然温泉を使用した足湯と手湯があります。

長寿山地蔵尊

交流館の脇にいらっしゃるお地蔵様。中国の長寿山で採取した石により、長寿と幸福を願って建立されています。もちろん、手を合わせて健康と社会平和をお祈りしました。


苫小牧信金本店を過ぎて、国道36号線までの区間が苫小牧市の繁華街で、飲食店などが密集する地域となっています。そして、国道36号線の南側は、苫小牧市役所や国・道の出先機関など行政施設が集中している地域と国道を境に大きく分かれています。この日は土曜日ということもあり、国道の南側は非常に静かでした。歩いて行くと次第に風景は住宅街となり、駅からで25分ほどで海岸線沿いに到達します。

海岸に到着

苫小牧駅から歩いて25分ほどで到着したのが太平洋に面したこちらの海岸。この付近は「ふるさと海岸」と名付けられていて、遊歩道としても整備されています。

ふるさと海岸遊歩道

遊歩道のある場所まで移動してきました。土曜日ということもあって、散歩やジョギング・ランニングをしている苫小牧市民と思しき方も多数いらっしゃいました。風も穏やかで本当にゆっくりできました。お弁当を買ってきて、ここで食べるのもいいかもしれません。

王子製紙の工場と樽前山方面

苫小牧の歴史に欠かせぬ「王子製紙」の煙突や「樽前山」などの山々を見ることもできます。

苫小牧港方面

時間帯によってはこの付近から苫小牧港を発着する大型フェリーを見ることもできるそうです。

「ふるさと海岸」の遊歩道を終えて、更に東へ進むと苫小牧漁港が見えてきます。本日はこの苫小牧漁港周辺で「苫小牧を代表する」グルメを頂くこととします。ちなみに、フェリーで苫小牧を発着する際の苫小牧港は更に西側にあります。

苫小牧漁港

漁港施設は最近建て替えられたのか非常に綺麗になっています。今回はこの漁港の脇を歩いてお目当てとなるお店へ向かいました。

マルトマ食堂

そうして到着したのがこちら「マルトマ食堂」さん。苫小牧漁協の食堂という位置づけで、市場関係者向けでしたが、徐々に観光客人気も高まり、現在では苫小牧を代表する観光スポットとなっています。(写真は退店時に撮影)

食堂に到着したのは13時前だったのですが建物前に行列が出来ており総勢約30名。1時間くらいの待ち時間であれば良いかなと思いつつ列に接続しました。結果的には1時間20分くらいで案内されることになりました。なお、営業時間は14時までですが、この日は13時50分頃に店員さんが「本日は今並んでいる人まで」というボードを持ってきていました。

メニュー

人気メニューは「ほっきカレー(1,200円)」と海鮮丼の「マルトマ丼(1,500円)」だそうです。

一品料理も豊富。

天婦羅やお刺身など一品料理の種類も豊富でした。その日毎なのか割引メニューもありました。

「ほっきカレー」(1,200円)

店内に入って注文してからはそう待たずに提供されました。見てお分かりの通り一面のカレー。ご飯の上に満遍なくカレールーがかかっています。ほっきも多めに入っているので、ほっきの食感・旨味を楽しむことができます。インターネットの口コミを見ると色々な意見があるようですが、ほっきカレーは美味しかったです。ただ、(オフシーズンであっても(回転も良くなく))待ち時間も長いことや、市場の食堂ですから設備面・接客面などは十分でない面もあることは承知して訪れる必要はありそうです。

付け合わせのお味噌汁

お味噌汁は「帆立の稚貝」が入っていました。

カレーとみそ汁をセットで一枚

程よくお腹いっぱいになる量のカレーを食べた後にみそ汁を飲んで美味しく締めくくりました。関係ない話ですが、カレーとみそ汁というと松屋感がありますね。


ほっきカレーでお腹いっぱいに満たされた後は街歩きを再開します。なんてったって、思っていたよりも遅い時間になってしまったので、夜までにお腹を減らさないといけませんから。

(つづく)


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