飛騨路の夏#6

白川郷散策(前編)

2023/9/2

濃飛バス(高山駅前→白川郷)

2日目の今日は白川郷へ向かいます。白川郷へは、高山駅に隣接している「高山濃飛バスセンター」から出発する特急バスで向かいます。

白川郷までの所要時間はバスによっても異なりますが約50分です。一部のバスは、白川郷を経由して、富山・金沢方面まで直通していますが、富山・金沢行きは予約制となっているので、注意が必要です。

白川郷バスターミナルに定刻通り。バスターミナルにはコインロッカーが設置されていますが、数が多くないので、裏手にある手荷物預かり所で大きな荷物を預けて、白川郷散策に出かけます。


お食事処いろり

もうお昼どきなので、散策の前にランチを取ることにします。いくつか気になるお店がありましたが、今回は白川郷の入口付近にある「お食事処いろり」さんで頂くことにしました。

この旅では運転しないので、ランチビールで「白川郷ビール」を決めちゃいましょう。こちらは高山の地ビールメーカーが製造している「白川郷のお米を使った」ビールです。ちなみに、昨日飲んだ「飛騨高山麦酒」とはまた別のメーカーのようです。

料理の方はおすすめという「いろり定食」にしました。飛騨牛の朴葉味噌焼き、とろろ焼き、焼き豆腐と名物料理が3つとも味わえる贅沢な定食です。

ご飯のアテとしても、お酒のアテとしても優秀なメニューばかりで、ビールのお代わりも欲しくなりましたが、まだお昼なので一杯で我慢です。



和田家住宅

お腹も満たされたところで白川郷散策に繰り出します。まず訪れたのは「和田家住宅」です。この和田家住宅は、世界遺産地区内で最大クラスの合掌造りで、国の重要文化財にも唯一指定されています。

入口で入場料を支払い、中に入ります。和田家住宅は、現在も住居として使用されており、住居スペース以外の1階・2階が公開されています。この和田家は、江戸時代に名主(庄屋)や番所役人を務めるとともに、白川郷の貴重な現金収入源であった焔硝の取引で栄えました。

焔硝とは、硝石という火薬の原料のことです。日本では、天然の硝石は産出されないため、家屋の軒下などで作る「古土法」という製造法が用いられていましたが、製造までに数十年単位の時間がかかりました。当地域では、蚕の糞や草を養蚕家屋の床下に穴を掘り、4・5年程度醸成させた土と灰汁と反応させる「培養法」が用いられ、貴重な収入源となっていました。

和田家住宅は、現在も養蚕が行われており、その様子を見学することも出来ます。


神田家住宅

続いて、神田家住宅を見学します。神田家住宅は、石川県の宮大工が完成まで約10年かけてつくった合掌造りの建物です。

1階の囲炉裏で火を起こしていたので、1階は煙がもくもくと立ち込めていました。囲炉裏のある生活をしたことはないものの、どこか懐かしさを感じてしまいます。


明善寺

続いては、明善寺を訪れました。まずは「明善寺庫裡」を見学します。こちらでは、農機具や生活用品といった白川郷の農業・文化を知ることが出来ます。

白川郷のなかでも高さのある建物なので、展望も楽しめます。

また、本堂へと繋がっていて、お参りをすることができます。というよりも、明善寺庫裡を見学しないと、本堂のなかは見学することができません。

こちらも囲炉裏が見学することができます。火をおこしていることも多いようですが、この日はまだ晩夏の残暑のせいからか、火は起こしていないようでした。

手前にある鐘楼門も茅葺きになっていて、雰囲気がとても良いです。



この後は、庄川を渡り、川の反対側へと向かいます。