ひむかの国#3

ニシタチの夜

Date: 2025/1/25

青島から戻ってきて、今宵の宿「ドーミーイン宮崎」にチェックインをします。チェックイン後は、部屋に向かい、作業をしてから、大浴場「日向の湯」で汗を流しました。

部屋に戻って、ゆっくり過ごしてから、18時前に出発して、飲みに向かいます。「ニシタチ」と呼ばれる西橘通りエリアは、宮崎市最大の繁華街です。想像以上に大きな繁華街で、この時間もすでに賑わいを感じます。良さそうなお店も多く、1泊では到底足りなさそうです。

もも鐵本店

本日は「もも鐵本店」という宮崎郷土料理が楽しめるお店を予約しました。隣にも系列店があるほか、市内にいくつか店舗がある人気店です。

店内に入ると、カウンター席に案内してもらいました。とりあえず、タッチパネルで「生ビール(一番搾り)」(600円)を注文します。お通しは、「ゆずだしの豚しゃぶ」(350円)でした。ちなみに、ビールは生ビールは「一番搾り」、瓶ビールは「スーパードライ」でした。

料理も注文していきます。タッチパネルでメニューをみていると、「ミニサイズ」や「一人前」が用意されているようでした。一人旅だと、頼めるメニューが少なくなりがちなので、こういったお店はとても嬉しいです。

一つ目はベジファーストということで「かつお節の和風サラダ(ミニ・1人前)」(400円)からいただきます。シャキシャキ野菜で健康に気を使った気分になります。

続いて、名物「やわらか鶏の炭火もも焼き(一人前)」(980円)を注文します。鶏を直火(炭火)で焼いた宮崎のご当地料理。これがビールに合わないわけがありません。付け合わせのキュウリもいただきながら、生ビールもお代わりしました。

ビールとの相性、完璧です。

店員さんはかなりお酒に詳しく、お勧めのお酒も提案していただいたので、三杯目は宮崎といえば焼酎ということで、焼酎をいただきます。普段はなかなか飲めなくて美味しいものを飲みたかったので、お勧めされた「Asahi MANNEN 5050」(渡邊酒造場)(一杯620円)をお湯割りでいただきます。

兄弟で焼酎を醸造している渡邊酒造場。5050は「焼酎が出来上がるまでの0から100の行程、すべてを足して生まれるお酒」、「今日に至るまでの伝統、今日からの新しい歴史どちらも50:50で大切にしたい」という意味から名付けられたお酒だそうです。

飲んでみると、お湯割りというだけあって、芳醇な香りが漂いますが、飲み口はかなり飲みやすいです。そんな感想を伝えていると、「萬年」の通常ボトルの匂いもかがせて貰えたのですが、こちらはかなりしっかりとした芋感。このギャップに驚きであります。

お酒の話が長くなりましたが、焼酎に合わせて、「お刺身盛り合わせ(一人前)」(1,080円)を注文します。カンパチ、かつお、真鯛の3点盛りですが、どれもしっかり美味しい。これはお酒がどんどん進んでしまうこと間違いありません。

甘いお醤油で、おいしいお刺身をいただきながら、お酒を楽しみます。

店員さんにいろいろと勧められるとついついお酒が進んでしまいます。とはいえ、飲んでばかりではよくないので、「佐土原ナスの揚げ出し」(780円)も注文します。

佐土原ナスとは、宮崎市北部の佐土原地域を中心に栽培されている長なすで、宮崎の伝統的な野菜だそうです。揚げ出しにしていることも相まって、かなりの甘みを感じられて、味も食感もよかったです。

さて、お酒の方は四杯目で「松露 新(あらた)」(松露酒造)(630円)を注文しました。こちらは水割りでお願いしました。

松露酒造は宮崎県串間市の酒造とのこと。焼酎の新酒というのはあまり詳しくないですが、今年収穫した芋のみを原料として仕込んで、 原酒を和水するため、「芋」の風味をしっかりと感じられるそうです。先ほどのお酒とは毛色は異なりますが、これもこれで香り高く、甘みをしっかりと感じられました。

五杯目の前に「炙りカンパチの塩たたき」(880円)を注文しました。こちらがかなり美味しい。カンパチ自体のおいしさもさることながら、味付け、塩加減がばっちりです。よって、焼酎との相性ももちろん最高にあいます。

そろそろ、料理が来そうな頃合いで五杯目「甘えんぼう」(すき酒造)(620円)。こちらは秋のお酒らしく、もう今シーズンの提供は終わり間近であったそう。飲み方のおすすめを聞くと、まずストレートでお渡しするので、少し飲んでみて、お好みの飲み方でいかがですか、とのご提案。

ストレートで飲むとさすがに、お酒の濃さは感じますが、さすがは焼き芋焼酎。甘みと香ばしさが素晴らしいです。芋の香りを「お湯割り」で楽しむもあり、かなりしっかりした味わいなので「水割り」も捨てがたい。悩んだ結果、水割りでいただくことにしました。炙りカンパチと一緒にいただいて、最高に幸せな気分になれました。

かなり飲んでいますが、最後の締めは「PBR3.0」(京屋酒造)(620円)をソーダ割でいただきます。通常、一つの種類からできる芋焼酎ですが、ムラサキマサリ(紫/Purple)、コガネマサリ(白/Blanc)、 紅〔Rouge〕紅系芋(紅/Rouge)の三つの芋を混合させているそうです。

混合と言っても、原酒のブレンドではなく、3種類の芋を混合して仕込むというしっかりとした作り方です。また、名前の由来は株価純資産倍率ともかけており、期待を裏切らない味わい深い商品の意味もあるようです。店員さんには好みは分かれるかもしれません、と言われましたが、これまた芳醇な香りで、ソーダ割との相性もよく、締めにもぴったりの一杯でした。

かなりいただいて満足したところで、本日の一軒目はお会計することにします。クレジットカードももちろん使えます。こちらのお店、観光客向けのお店と勝手に思っていましたが、かなり満足度の高い名店でした。実際、土曜の夜でしたが、地元のお客さんや馴染みのお客さんと思しき方も結構いらっしゃいました。

しろきじ本店

店員さんに見送られて、ホテルに向かって帰ります。締めのラーメン屋さんを探していると、「人情横丁」という横丁が見えてきました。これは気になります・・・!

お肉の気分だったので、焼鳥と書かれた提灯につられて、「しろきじ本店」で軽く飲むことにしました。焼鳥とワインと書かれていたので、焼酎からシフトチェンジして、ワインを楽しみたいと思います。

店内に入ると、奥の方のカウンター席に案内されました。隣のおじさまはレバテキをアテに、日本酒をかなり楽しんでいるようで、いい感じのお店です。

まずは飲み物で「白ワイン」(値段不明)を注文します。ワインの種類はいくらかあったようですが、お勧めでお願いしました。「白い大地」を意味する「TERRE BIANCHE(テッレビアンケ)」というイタリアワインで、飲みやすかったです。

ワインが来て、ほどなく、お通しのキャベツもやってきました。

折角の焼鳥屋さんなので、串を注文します。最初に注文したのは、「ささみ(わさび)」(160円)「ねぎま」(160円)です。特に伝えない限り、たれと塩はお勧めで提供されるようで、どちらも塩で提供されました。地鶏焼きもいいですが、定番の焼鳥もやはり美味。焼き加減・焼き方の塩梅がよく、お酒にもぴったりです。

キャベツも挟みながら飲み進めて、二杯目の「ハイボール」を注文しつつ、串も「肝」(140円)「ぼんじり」(140円)を追加注文しました。

ちょうど注文する人が少ない時間帯だったので、すぐに焼いて下さり、提供してくれました。肝はたれ、ぼんじりは塩で提供されましたが、こちらも焼き加減がよく、おいしくいただきました。

1軒目でかなり飲んでいるので、こちらでお会計。全部で2,470円で楽しむことができました。ほかにも行ってみたいお店はありましたが、締めのラーメンを食べに、ラーメン屋さんを探します。

やぶれかぶれ

どのお店に行くか迷いましたが、宮崎といえば鶏!というイメージなので、「宮崎元祖 鶏そば やぶれかぶれ」でいただくことにしました。こってりはすでに売り切れのようなので、「ノーマル(白湯鶏そば)」(1,050円)「瓶ビール(一番搾り)」(650円)を注文しました。

まずは一番搾りのビールを一杯。一軒目で飲んだ生ビール以来ですが、やっぱりビールは美味しいです。私はこうしてビール飲みながらの締めラーなのですが、飲み屋街近くながら隣では地元の中高生が食べていたので、いろいろな客層の人に愛されているお店のようです。

やってきたラーメンはこってり仕様で、カルボナーラのような見た目です。ここまでドロっとしていると好みから外れるかなと思って、一杯飲んでみると、意外とそうでもなく、これは美味しい。意外なギャップに驚きながらいただきます。

鶏の旨味がしっかり詰まっていて、また中太ちぢれ麵との相性も抜群。見た目と味・感覚が違うので、そのギャップに終始驚きながら、おいしくいただきました。

ニシタチで飲んだのは初めてでしたが、大満足の一夜。最後はコンビニでハイボールを買って、ホテルへ帰りましたが、気が付いたら、うたた寝していました。

そして、夜に起きて、大浴場で汗を流してから、眠りにつきます。久しぶりの宮崎旅行、いい一日でした。

(続く)