アポイ岳ジオパーク
2023/8/20
日高耶馬渓
えりも町でランチをした後は、来た道を戻っていきます。えりも町から様似町に入ると、断崖絶壁が目に入ってきます。ここは「日高耶馬渓」と呼ばれる奇勝で、かつては険しい道が続いていました。
日高耶馬渓を過ぎて冬島地区には「アポイ山荘」という宿泊施設があるので立ち寄ってみます。徐々に天気もよくなってきているようなので、休憩がてら日帰り入浴をしました。
東蝦夷地の要衝
江戸時代の北海道では、渡島半島南部の和人地「松前」、その他の北半分である「西蝦夷地」、南半分である「東蝦夷地」と3つに分かれていました。
1799年、ロシアの南下に危機感を覚えた江戸幕府は東蝦夷地を天領とし、アイヌと和人の交易場所を「会所」として統治しました。様似は千島列島への中間地点にあたることや、天然の良港があったことから、重要な拠点として栄えました。
東蝦夷地の要衝であった様似には蝦夷三官寺の一つである「等澍院」があります。蝦夷三官寺とは、江戸時代後期に東蝦夷地に建立された3つの寺院の総称です。当時は新規の寺院建立が認められていなかったなか、ロシア南下によるアイヌの親露化を防ぐ観点で、伊達・様似・厚岸の3か所に建立されました。また、運営費用も幕府から支給されていました。
様似の山と海
等澍院の脇から市街地裏手の観音山に登ってみます。この観音山には展望台があり、様似の市街地をよく眺めることができます。
観音山から下ってきた頃には晴れ間が見えてきました。ようやくの晴れです。最後に様似町のシンボルである親子岩をみるべく、親子岩ふれ愛ビーチにやってきました。
この親子岩はアポイ岳とならぶ様似町のシンボルです。親子岩にはアイヌの悲話も残されています。