道北の夏景色#1

名寄市・下川町旅行記

Date: 2021/8/7

未踏の地を目指して

2021/8/7 AM7:30
札幌駅から特急「宗谷」に乗車。名寄を目指します。

この日は札幌市内で東京オリンピックの女子マラソンが行われている日。札幌市中心部などで交通規制が行われていることもあり、いつもとは一部ルートを変えて、札幌駅へと向かいました。

札幌駅から乗車するのは特急「宗谷」号の稚内行きです。札幌駅には割とギリギリに到着してホームへ上がります。トイレに行ったり、買い忘れたものを買ったりとしてホームに戻れば、間もなく発車の時間。列車に急いで乗り込みました。

発車標

快晴の札幌を定刻通りに出発。乗車率は6割~7割くらいでしょうか。連休・お盆期間としては極めて低調な利用者数ですが、コロナ時代なので、仕方がないということでしょうか。すっかり充電をし忘れていたので、車内で充電をしつつ、名寄へと向かいます。

特急「宗谷」のコンセント事情など

札幌~稚内間を毎日1往復している特急「宗谷」号。通常車両の場合は、グリーン車の窓側にしかコンセントが設置されていません。ただし、はまなす編成・ラベンダー編成という観光用多目的車両で運転される場合は、全席にコンセントが設置されています。(2021年8月現在)

2021/8/7 AM9:56
名寄駅に到着。駅から歩いて10分ほどの場所にあるトヨタレンタカーを予約しているため、レンタカー営業所へと歩いて向かいます。
2021/8/7 AM10:05
トヨタレンタカー名寄店に到着。レンタカーを受け取り出発します。

列車で到着した名寄市は、農産物の集散地として発展をしてきた上川地方北部の中心都市。かつては上川地方では旭川市に次ぐ拠点都市として栄え、戦前においては宗谷・網走各方面へと別れる交通の要衝でもあったとのこと。旭川から遠軽へと抜ける石北線の開通などもあり拠点性は薄れ、1960年頃をピークとして人口の減少が進んだ。名寄駅からオホーツク方面へと抜ける旧国鉄・JR「名寄本線」は全国の「本線」としては唯一「特定地方交通線」に指定されて廃止となっている。その後も人口の減少は続き、今日においては人口2万7千人となっているが、塩狩峠以北の名士地区の拠点都市であることに変わりはない。

夏色

2021/8/7 AM10:25
北海道立サンピラーパークに到着。

サンピラーパークに着く直前の道路はどういうわけかカラスが電線に大量にとまっていてどこか不気味と思っていたら、人気のカフェがあるようで人だかりを発見。カラスたちはそのおこぼれを狙っているのだろうか。

サンピラーパークに到着すると目の前にひまわり畑が見えるが直進は禁止。ぐるっと迂回してひまわり畑の駐車場へと向かう必要があるようなので、ぐるっと回ってひまわり畑近くの駐車場に到着。

サンピラーパークのひまわり畑

この「サンピラーパーク」のひまわり畑は映画「星守る犬」のロケ地ともなっていて広大なひまわり畑が広がっています。ちなみに名寄市全体では60ヘクタール以上の作付けがなされているとか。

広大なひまわり畑

サンピラーとは

今回訪れた「北海道立サンピラーパーク」ですが、「サンピラー」とは何のことかご存じでしょうか。

「サンピラー(太陽柱)」とは、日の出・日没時に、太陽から地平線と垂直に炎のような光が見られる現象のこと。名寄市近郊では冬季にダイアモンドダストが発生した際に太陽光線が反射したサンピラーを観察することが出来ることから、市内の様々な施設にこの名がつけられています。

例年、8月上旬~中旬が見ごろであり、訪れた8月7日頃は見ごろなのですが、今年は例年にない猛暑の影響もあってか開花が早く、8月7日時点ですでに下を向いている向日葵が多くありました。

夏の終わりを告げる「下向く向日葵」
2021/8/7 AM10:35
サンピラーパークを出発。お昼ご飯を食べるため名寄市に隣接する下川町へと向かいます。

上川と下川

名寄市を後にして、ランチを頂きに隣町である下川町へと向かいます。上川地方の下川町ですが、由来は上川とは全く関係がなく、当地は名寄川に2つの支流が合流する場所で、そのうちの1つの川(下流のヌカナン川)を意訳して「下川」としたことが由来とのこと。

3つの「上川」

ところで、この下川町は上川郡に属しているのですが、「上川郡」は上川地方に2つあるというのをご存知でしょうか。ついでに言うと、北海道に3つあることを。

旧・天塩國の上川郡

下川町が属している「上川郡」は旧天塩國に属しており、市制施行した自治体を含めると名寄・士別両市を中心とするエリアのことで、天塩川の上流に位置することが由来となっています。

旧・石狩國の上川郡

上川町や美瑛町が属している「上川郡」は旧石狩國に属しており、市制施行した自治体を含めると旭川市を中心とするエリアのことで、石狩川の上流に位置することが由来となっています。上川支庁・上川総合振興局の「上川」はこの「上川」が由来となっています。

上川地方以外にある旧・十勝國の上川郡

石狩國の上川郡は旧・十勝國の「上川郡」にも隣接しています。新得町・清水町が属しており、十勝川の上流に位置することが由来となっています。

2021/8/7 AM11:05
下川町にあるうどん屋さん「みなみ家」に到着。

下川町は「うどん」の産地として知られており、「日本最北の手延べ麺」の街となっています。小麦の産地であることもさることながら、製麺業者が多く集積しており、ブランド麺を製造しています。

本日訪れた「みなみ家」さんもこの下川うどんのお店で、国道239号線沿いにあります。

みなみ家

店内に入るとカウンターは満席でしたが座敷は空いているよう。でしたが、カウンターがあくまで待って欲しい、とのことで、急いでいるわけでもないので少し待つことに。

少しして席が空いたのでカウンター席に座りメニューを眺めます。

メニュー

今回は「大海老天うどん(冷)」を注文しました。この日限定で海老が2本から3本に増量中という張り紙を見て、ついつい心惹かれてしまいました。

大海老天うどん(1,480円)

野菜天はトマトなど3種類が載っていました。メニューによると野菜天は2種類と書いてあったような気もしますが、多い分には気になりません。

自慢の手延べ麺はやや細めで、コシは柔らか。量が食べれてしまいそうなうどんでした。ノドゴシを求める方にはちょっと物足りなさがあるかもしれませんが、個人的にはとても美味しかったです。お出汁も美味しく満足のいく一杯でした。

「みなみ家」

住所

〒098-1207 北海道上川郡上川郡下川町錦町29

営業時間

11:00~14:00(月曜日定休)

次回予告
国道239号線を東へ進む。

旅行記「道北の夏景色」