静寂の奥尻ブルー#2

2020/8/1

奥尻空港に無事到着した私はレンタカー会社の送迎車でレンタカー屋さんで手続きを行い、まずはお昼ご飯へと向かいます。

その前に少しだけ奥尻島を解説します。奥尻島は北海道南西の日本海上に位置する離島で、人口約2,500人で漁業と観光業が主たる産業。かつて平成5年(1993年)の夏に起きた北海道南西沖地震では津波と(それに伴う)火災を中心として甚大な被害が出たことで有名な島です。

さて、お昼ご飯。レンタカー屋さんからもほど近かった「北海寿司」さんで、ランチセットをいただきます。ちょっと値は張りますが、食べたいものが全部食べられる夏限定のセットメニューです。

「北海寿司」の店構え
雲丹の勢力が強い!
鍋物は名産の「さくら貝」の酒蒸し。

お昼ご飯を満喫した後は空港のある青苗地区でまず見ておくべき「奥尻島津波館」へと向かいます。文字通り、北海道南西沖地震の記録を伝えるための施設ですが、奥尻島の歴史を知る上でなくてはならない場所ですので、いの一番に訪れました。

この奥尻島津波館では地震の記録・津波の恐ろしさや防災を伝えるのみならず、奥尻島で出土した遺跡などについても詳しく展示されているため、奥尻島を訪れた際には、まず訪れて学ぶべき場所かと思います。

また、津波館のやや北側には「時空翔」という慰霊の碑がおかれていますので、私も訪れ、手を合わせました。

奥尻島津波館
奥尻で見つかった「勾玉」
「時空翔」は盛り土のうえにあります。
ここが祈りの場所。

祈りの後はまず奥尻島最南端へと向かいます。最南端には「青苗岬徳洋記念碑」があります。これは明治初期、イギリスの軍艦が奥尻島青苗沖で座礁した際の救助活動をたたえるものです。

見学し、今回は島の西岸から回っていくことにします。独特な形をした岩や小島をみつつ、北上していきます。北追岬にはアート作品も飾られているので、作品をみながら歩いて楽しむこともできます。

無縁島
ホヤ岩
モッ立岩
カブト岩
北追岬公園

北追岬公園・神威脇温泉を過ぎて、幌内地区に入ると奥尻ブルーの透き通った青い海が目の前に広がります。私も車を止め、この奥尻ブルーにしばしの癒しをいただきました。


奥尻ブルーを堪能した後はひたすら北上します。富内海岸を過ぎると道道は一気に高度を上げて、山の中の道へと姿を変えます。奥尻地区への分岐も過ぎた後、宮津地区への分岐点で右折して、島内随一の眺望が楽しめる「球鳥山展望台」へと向かいます。

アジサイが見ごろでした
ちょうど奥尻行きのフェリーが島に到着するところでした
ブルーの海とグリーンの山々がいい感じです

山頂でゆっくりと眺めつつのつもりでしたが、蜂が結構いたので、早々に撤退して、道道へと戻ります。次は島の最北端へと向かいます。道道の北西部区間は冬季通行止めにもなる区間ということですが、交通量はそれまでの区間以上に少なく、この先稲穂地区まで対向車も人も見かけることはありませんでした。

奥尻島の道路は狭いところも多いのですが、徐々に狭くなる道。気が付いたら森の中の林道のようなところを走っていました。これでもれっきとした道道。未舗装区間なのかたまたま工事か何かで未舗装なのか分かりませんが、未舗装区間には少し驚きました。

森の中を駆け抜ける

森の中を駆け抜けた先に待つ北東部にはどんな景色が待っているのでしょう。立派な高規格道路で目的地へ向かうよりも、夢が膨らむ気がします。

(続く)


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