日本最西端・西崎と与那国の居酒屋
Date: 2025/4/12
はじめに、今回の旅のお供をご紹介。こちらの車を2泊3日でレンタルしました。

日本最西端・西崎
さて、今回の旅は2泊3日。ちょうど2日目の昼の便を利用して、石垣経由で東京へ戻る予定です。
折角の与那国島で天候に恵まれなかったとしても、3日あれば大丈夫だろうと踏んだわけですが、それが功を奏したというべきか、最終日は天気が好転するものの、今日、そして特に明日は、天候がいまいちな予報となっています。
そのため、自然系の観光スポット巡りは最終日に任せて、今日と明日は島ライフをのんびりと楽しむことにします。そんなわけで、今日は何をしようかと迷うところですが、意外と天気も持ってくれているので、初めに日本最西端・西崎(いりざき)へ向かうことにしました。

西崎までは与那国空港から車で約15分で到着します。駐車場が整備されていて、そこから少し登ると、よく見たことのある「日本最西端の碑」があります。
日本最北端の択捉島(北海道)はロシア統治下、最東端の南鳥島(東京都)は民間人立入禁止、最南端の沖ノ鳥島(東京都)は無人島であるため、日本の極地のなかで唯一、いつでもだれでも訪問できる場所です。
なお、日本統治下の最北端は宗谷岬(北海道)、民間人立入可能な最東端は納沙布岬(北海道)、有人島の最南端・波照間島(沖縄県竹富町)です。波照間島はまだ行けていないので、早めに訪れてみたいところです。

最西端の碑から先に広がる海を眺めてみます。ここ与那国島・西崎から台湾は約111km先で、与那国島から本土や沖縄本島はもちろんのこと、なんと石垣島よりも台湾が近いです。よく晴れた日には西崎からも台湾を眺めることができるようですが、この日は残念ながら見ることはできませんでした。
与那国島は花酒など台湾の文化の影響を受けていることも多いほか、台湾が日本統治下にあった時代は台湾との中継地点としても栄えました。現在は台湾と与那国島を直接結ぶ航路は海・空のいずれもないものの、定期船の構想が時より上がっています。







さて、晴れていれば、順々に観光地を巡りたいところですが、生憎の天気なので、西崎の後は反時計回りに島をぶらぶらドライブすることにします。
ざっとした土地勘・距離感をつかみつつ、スタート地点である与那国空港までぐるっと一周しました。




むんぶステイ祖納
ぐるり一周して、やってきたのは与那国空港の向かいにある「むんぶてらす」です。この「むんぶてらす」は、コンテナホテルやレストラン、レンタカーサービスなどを行っている与那国島の観光事業者の拠点となっている施設です。
今回は、「むんぶステイ祖納」というコンテナホテル「むんぶステイ」の一つに宿泊するのですが、チェックインをここ「むんぶてらす」で行うため、やってきました。

この敷地内にもコンテナハウスが用意されているほか、カフェ&バーで飲食を楽しむこともできるようになっています。ちなみに、飲食店スペースは屋根があるものの、4分の1開放型なので、大荒れの日はちょっと厳しいかもしれません。

丁寧なチェックイン手続きを終えた後、宿泊する「むんぶステイ祖納」へと向かいます。町中心部である祖納集落の端の立地で便利です。
室内はベッドと冷蔵庫などの備品があり、トイレやシャワーブースは共用となっています。草木が生い茂っているためなのか、虫や(電気を消すと)何者かの鳴き声が聞こえたり、というのは、やむを得ないところでしょうか。




共用部分は全くの別棟となっています。このため、夜間のトイレなどはちょっと行きづらいというか、虫の侵入に特に気を付ける必要があります。室内に靴を脱ぐスペースもないのと、入口付近にも草が出てきているのもその要因の一つです。
つまるところ、清掃などは概ねしっかりされていますが、都会のきれいさを求めてはいけません。宿選びはご自身および同行者の重視するポイントを踏まえて、決めるのがよさそうです。
ちなみに、祖納地区には「むんぶステイナンタ浜」も今年新たにオープンしていており、こちらは室内にシャワーやトイレなど水回りが揃っているので、同系列でも、ナンタ浜などの使用を検討するのも良さそうです。




居処屋どぅーらい
一雨降った後、今宵の晩酌を楽しむべく祖納市街で飲むことにします。離島の飲食店は限られているので、事前予約しておくのが望ましいです。祖納の町を歩いて、まずは「崎原商店」に向かいます。


青い色の建物が特長的な「崎原商店」では、旅の間に飲む用の天然水などを調達しました。意外とキャッシュレスにも対応していて驚きです。

さて、少々遠回りしましたが、目的地である「居処屋どぅーらい」へ到着しました。祖納集落でも人気の居酒屋の一つですが、外から中の様子が全くうかがえないので、初めて入るには躊躇しそうです。

店内に入ると、お客さんもすでに多く入っていてにぎやかでした。名前を告げると、奥の一人向け?二人向け?の席に通していただきました。
まずはオリオンの生ビールで乾杯。今日も一日、お疲れさまでした。

それではメニューをみながら頼む料理を考えます。




まずは、ベジ・ファーストで、「グリーンサラダ」をいただきます。昨年の多良間島でも思いましたが、この辺りのサラダメニューはかなり量が多めなので、とても健康にいいです。

さて、サラダの後は「島産カジキ」の刺身をいただきます。黒潮の流れる与那国島では、カジキがよく捕れるため、町の魚として島民に親しまれています。今回はお刺身でいただきましたが、バター焼きなどにしても美味しいようで、いろいろな調理をされて、食べることができます。

合わせて、島豆腐の揚げ出しをハーフサイズで注文しました。一人?二人?でいただくのであれば、ハーフサイズくらいがちょうどいいくらいボリュームがあります。これは美味しいです。
ビールが足らんということで、二杯目のオリオンビールを注文しました。今日はあんまり飲めないかなと思っていましたが、意外と飲めてしまうものですね。

与那国の魚と言えば、カジキですが、沖縄の魚と言えば、グルクン。続いては、グルクンの一口揚げをガーリックレモンでいただきます。
グルクンの唐揚げは沖縄本島をはじめ各地でよくメニューにありますが、ガーリックレモンの味付けがジャンキーなおつまみレベルを一段、二段、上げています。これはビール泥棒と言っても過言ではないほどに、ビールとの相性が抜群です。

こちらは、長命草素麺のちゃんぷるーです。長命草は与那国島に自生するセリ科の植物で、古くから薬草や食材として島人に活用されてきました。

最後に泡盛も一杯飲んで、お会計して、ホテルへと戻ります。

夜の祖納は静かですが、お店は賑わっているようで、漏れてくる声がいい雰囲気を作り出しています。いい夜です。

明日の午前中はかなり荒れる予報になっているので、ちょっと心配にもなりながら、ホテルに帰ります。
荒れた天気のなか、外のホテルに行くのはかなり億劫なので、水は控えめにしました。最近はトイレ共用の宿にすら泊まることが少なく、まして屋外に出るタイプはかなり久しぶりで、億劫になっているわけですが、学生時代はよくそんな宿?合宿所?に行っていたのに、いつの間にか贅沢病に陥っている自分に驚かされてしまいます。
(つづく)