熊野参詣#3

新宮の街と熊野速玉大社

2024/11/3

神倉神社

熊野本宮から熊野御坊南海バスに乗って新宮へと向かいます。熊野川沿いを走り、新宮市内に入った神倉神社前バス停で下車します。

神倉神社は、熊野の神々が最初に降臨した神聖な場所と言われています。538段の階段を登るということで覚悟してやってきたのですが、この階段が想像の倍以上は急。

ヒイヒイ言いながらなんとか登り切ります。途中から階段も緩やかになり登りやすかったです。登り切って、左側の鳥居をくぐると神殿へと行くことができます。

さて、神殿に到着。ここの御神体は、崖にせりだすような巨大なコトブキ岩。コトブキ岩は、高さ60メートルの絶壁上にあり、「琴引」または「(当地の方言で)ヒキガエル」が由来と言われています。

それでは、神殿にお参りします。お参りの後、神殿の手前から振り返ってみると、新宮市内と熊野灘の絶景を眺めることができます。これは素晴らしい景色で、ついつい見とれてしまいます。

熊野速玉大社

神倉神社からは歩いて熊野速玉大社を歩いて目指します。

熊野速玉大社は、熊野速玉大神(いざなぎのみこと)と熊野夫須美大神(いざなみのみこと)を主祭神とする神社です。社殿がない自然信仰の神倉神社に対して、社殿を建て神倉山に降臨した神々を祀ったことから「新宮社」と呼ばれ、新宮の由来になっているそうです。

大鳥居を抜けると、八咫烏と手力男命を祀る八咫烏神社・手力男神社(写真2枚目)があります。さらに歩くと、熊野権現の象徴として古から信仰された御神木のナギの大樹もあります。かつては旅の安全を祈願して、この葉を懐に入れて参拝していたそうです。御神木の向かいには神宝館があります。なかは撮影禁止だったので、撮影していませんが、広くはないものの、それなりに学びになりました。

それでは、手水社に立ち寄り、神門をくぐり、社殿へと向かいます。

神門の正面にあるのは「上三殿」です。左側から「拝殿」、「上三殿」、「八社殿」の順にあります。名高い縁結びの神様ということで、珍しく縁結びを祈願してみました。それにしても朱色の鮮やかな社殿が美しいです。

新宮城跡

その後は、ホテルに荷物を置いて、「新宮城跡(丹鶴城跡)」に向かいます。新宮城は、江戸時代初期に和歌山藩新宮領主の城として築城されました。新宮市中心部・熊野川沿いの小高い丘にあります。別名・丹鶴城は、かつて、源為義と熊野別当の娘の子・丹鶴姫の住まいがこの地にあったことに由来しています。

神倉神社と比べると、とても容易く頂上まで登ることができます。新宮市街はもちろん、熊野川、熊野灘を一望することができ、ここもまた素晴らしい絶景スポットのようです。市民の憩いの場にもなっていることでしょう。

ちょうど訪れた時は、展望のよいところで高校生くらいのカップルが仲睦まじくしていたので、迷惑にならないように景色を写真におさめて、街に戻ります。

阿須賀神社

続いて、「阿須賀神社」へやってきました。阿須賀神社は、速玉大社や新宮城よりも熊野川の河口に近い、蓬莱山麓に鎮座する古社です。秦の始皇帝の命を受けて来日した徐福一行はこの阿須賀神社近くに上陸したことから、徐福とのゆかりが深い神社です。

ホテルへの帰り道にはアメリカの宣教師・チャップマンが暮らした「旧・チャップマン邸」(写真左)や大正・昭和モダンを象徴する「旧・西村家住宅」(写真右)をみながら、ホテルへと戻ります。

ホテルニューパレス

本日の宿はこちらの「ホテルニューパレス」です。1階から階段があるので、フロントは2階と思いがちですが、フロントは3階なので、大人しくエレベーターに乗りましょう。

今回はシングルルームに宿泊。部屋はかなり広めで快適でした。部屋の中にユニットバスもありますが、3階に大浴場もあります。大浴場は日帰り入浴もやっているので、時間帯によっては混雑していますが、今日一日の疲れをいやすには十分であります。

和風割烹きのした

大浴場で疲れを癒した後は、おいしい食事をいただきに新宮の夜の街に向かいます。今回は事前に新宮駅近くの「和食割烹きのした」さんを予約しておきました。

入店して、まずは「生ビール」を注文。瓶ビール派ですが、一気に飲みたい気分だったので、生ビールにしました。

勢いよく一杯目を飲んで、二杯目とともにサラダ「牛肉のたたきと水菜のハリハリサラダ」を頼んで、ベジファーストします。その後は瓶ビールとしらす大根を注文。ここからが飲みの本番といったところです。

アテには、ご当地の名物でもある「まぐろの胃袋焼き(しょうが醤油)」と「肉屋さんのコロッケ」を注文。まぐろの胃袋焼きは癖があるので好みは分かれそうな味でした。

その後は地酒「太平洋」のひやおろしを注文。日本酒に合わせて、「刺身盛り合わせ」をオーダーします。こちらのお刺身は大満足。日本酒ともぴったりです。ここでお吸い物のサービスをいただいて、酔いを少し冷ましたら、冷酒「太平洋」を頼みます。

「太刀魚と長いもの梅しそ焼き」を頼み、こちらを「太平洋」に合わせます。最後にまたサービスで一品いただいて、食べ終えたところでお会計。

新宮駅から近いので、観光客が多いのかと思っていましたが、(帰省されてこられていそうな方も含めて、)地元の方が多くにぎわっていました。お会計は現金ではあるものの、いいお店です。

うまいもん処 とっさん

二軒目は駅前から繁華街の方に歩いて、「うまいもん処 とっさん」に入ります。お酒は「くまの那智の滝」という地酒を注文。こちらも太平洋と同じく尾崎酒造のお酒です。

料理は「まぐろゆっけ」と「まぐろの揚げ春巻」を注文しました。この「揚げ春巻」が結構おいしかったです。日本酒よりもハイボールなんかと一緒に食べるのが一番良さそうです。

今日は20km以上とかなり歩いていたことと、かなりしっかり飲んだので、地酒1本でお会計して、ホテルへと帰ります。