ありがとう銚子#3

ありがとう駅から始まる旅

2023/7/8

銚子ジオパーク

外川駅は高台と海岸線のちょうど間ぐらいにあるので、まずは坂を下って、海岸近くまでおります。その後、漁港沿いの道を歩いて行くとひときわ大きな岩が見えてきました。

この岩は「千騎ケ岩」という名前の岩で、千葉県最古の地層からできた岩のようです。ちなみに、由来を辿ると、千騎が連なっているように見えるから、という由来ではなく、源義経が千騎の兵と共にこの岩に立てこもった(という伝説がある)ことからこの名が付いたそうです。

更に少し進むと、見るからに犬岩な「犬岩」が見えてきます。この犬岩も、千騎ケ岩と同じく砂岩と泥岩からなる千葉県最古の地層で出来ています。

犬岩という名の岩は世の中にたくさんありますが、これほど分かりやすい犬岩はないなあと感心しつつ、海岸沿いを再び歩きます。しばらく歩くと、千葉科学大学マリーナキャンパスがあり、その先には「屏風ケ浦」があります。

屏風ケ浦は、このあたりから旭市刑部岬まで約10㎞にわたって続く切り立った崖のこと。落差20m~60mの崖は、柔らかい地層が波浪によって削られたことによってできました。波浪に晒され、常に削られていたために、崖面に植物があまり生えず、古くから多くの人に愛された地層の縞模様からなる崖になったようです。

それでは続いては崖の上―下総台地に上がってみます。もちろん直登するわけではなく、できるわけもなく、科学大学裏の道を通って上がります。関東ローム層の下総台地では畑作農業が行われており、銚子市は漁業や醤油産業だけでなく、キャベツやメロンなどの農産物も自慢の食のオールラウンダーシティのようです。


地球の丸く見える丘展望館

気持ちのいい風を感じながら下総台地を歩くと、次の目的地である「地球の丸く見える丘展望館」に到着しました。

この展望館は、愛宕山の頂上にあり、北は鹿島灘から筑波山、西は九十九里浜から屏風ケ浦、南と東は太平洋を見渡すことができます。その雄大な眺めで、水平線の先まで見えることから、「地球の丸く見える丘展望館」という名がつけられているようです。

訪れた日は、北側や西側こそ雲が出てきていて見晴らしが悪かったものの、太平洋の美しい海を見渡すことができたほか、強い風が吹いて気持ちがよかったです。

展望館からは外川駅の一つ手前・犬吠駅が一番近いため、犬吠駅まで坂を下って向かいました。犬吠駅には駅員さんがいるので銚子駅までの乗車券を購入しましたが、なんとこれまたレトロな硬い紙のきっぷ。自動改札機にはもちろん入れられませんが、趣深くていい感じです。

電車で銚子駅まで戻ってきた後は、今日のホテルに向かいます。

(つづく)