のんびり黒島#4

黒島サイクリング(後編)

2023/10/15

沖縄県道213号線と黒島展望台

ランチの後は黒島港と東筋集落を結ぶ「沖縄県道213号線」を走って、「黒島展望台」へと向かいます。この沖縄県道213号線は、道の両脇に放牧地が広がる「日本最南端の都道府県道」で、「日本の道100選」にも選ばれています。街路樹としてヤシの木が植えられていることから「パームツリーロード」とも呼ばれています。

黒島展望台まではそう距離もないので、あっという間に到着しました。

「黒島展望台」は、個性的な形をした展望台です。ガイドブックにはヤドカリのような形と書いてありますが、いかがでしょうか。10メートルほどの高さから島の景色を一望することができるので、登ってみることにします。

黒島は平坦な島なので、高さ10メートルもあれば、島を一望することができます。美しい放牧地が広がっていて、放牧されている牛もすぐに見つけることが出来ます。晴れていれば、より絶景だっただろうな、というのが少し惜しいところです。

展望台からは南側にある仲本集落を経て、午前中に訪れた黒島ビジターセンター近くにある「プズマリ(先島諸島火番盛)」へと向かいます。立ち寄るのを忘れていたので、少し遠回りですが、戻ることにしました。

「プズマリ(先島諸島火番盛)」は、琉球王国時代の遠見台。今はのぼることができませんが、登った上からは黒島の海をよく見ることができるそう。本来であれば登って、異国船や不審船を監視していた往時に思いをはせたいところですが、台の下から思いをはせることにします。


伊古桟橋

プズマリからは元来た道を戻り、至る所にある放牧地でのんびりと過ごす牛たちを眺めながら、さらに島の北東方向へと向かいます。

放牧地を抜けてやってきたのは「伊古桟橋」です。この伊古桟橋は、かつて石垣島と黒島を結ぶ船が発着していた桟橋で、現在は使用されていませんが、国の有形文化財に指定されています。

満潮時には両側が海で、海中の桟橋を歩いているような感覚で楽しめるようですが、ちょうど干潮の時間帯だったので、長い桟橋の先にある海を求めて歩きました。こう歩いて行くと、黒島の海が遠浅で成り立っているのがとてもよくわかります。干潮時も趣があってよいのですが、晴れた満潮時の写真はかなり美しいので、今度は晴れた満潮の時に訪れてみたいものです。

伊古桟橋に来たらもう一つチェックしておきたいのが、桟橋手前にある東屋のベンチ。ベンチがなんと牛をモチーフにしていて、なかなかかわいらしいです。


Heart Land

牛のベンチに癒されたあとは、伊古桟橋の近くにあるカフェでのんびりしようかと思っていましたが、今にも雨が降ってきそうだったので、港近くまで戻り、レンタサイクルを返却しました。そのまま港へ向かい、港向かいにあるこちらの「Heart Land」という飲食店に入りました。飲食店の店名で思い出しましたが、黒島はハートの形をした島としても有名なんです。

お腹は空いていなかったので、オリオンの生ビールを注文して、港の景色を眺めながらゆっくりと過ごします。


安栄観光高速船(黒島港→石垣港)

高速船の時間に合わせて、港へ向かいます。帰りも往路と同じ「あんえい8号」が迎えに来てくれました。観光客の多い八重山地方ですが、長閑な雰囲気で、とても癒された黒島日帰りの旅ももう終わりです。