アルプスの恵み#6

立山に沸く湯

2024/8/11

室堂・みくりが池

室堂駅に到着して、待合ロータリーに出ると、美味しそうな「豚まん」が売っています。お昼をどこで食べるか決めていなかったので、豚まんを食べて小腹を満たしました。

豚まんを食べてからターミナルを出ると立山連峰の雄大な眺めが広がっています。少し歩くと、「立山王殿の湧水」がいただけるスポットがあるので、手で取っていただいてみます。これが冷たくて本当に美味しいです。

それでは、立山・室堂散策に出発します。

室堂からの道は歩きやすい道が続いています。アップダウンも多くなく、雄大な立山を眺めながら楽しい散策をすることができます。

室堂から歩いて15分弱で「みくりが池」に到着しました。この「みくりが池」は美しい火山湖で、北アルプスをバックにした写真が有名です。今日は、残念ながらガスって来ていて、立山に雲がかかっていましたが、それでも美しく綺麗です。

ちなみに、みくりが池の反対側には「地獄谷」があります。こちらも昔は遊歩道があったようですが、火山活動が活発であるため、立ち入りが出来ないようになっています。

みくりが池の少し先には「みくりが池温泉」があります。この「みくりが池温泉」は、日本一高所の天然温泉として有名なので、こちらに入浴することにします。受付を済ませて、大浴場に向かいます。大浴場は、浴槽が2つあり、右側は激アツだったので、左側のちょうどよくアツい方に入っていました。硫黄の香りが濃くて、良いお湯でした。

入浴後はランチにします。券売機で「生ビール」と「みくり丼」を購入します。初めに生ビールがやってきたので、いただきます。やっぱり湯上がりの生ビールは最高です。

そして、「みくり丼」もやってきました。「みくり丼」は、白エビのかき揚げと何かの唐揚げが載ったどんぶりです。かき揚げはビールとよく合います。

ランチの後は、みくりが池温泉の少し上にある「エンマ台展望台」に行ってみました。ここからは、先ほど「みくりが池」でも見た「地獄谷」がよく見ることができます。地獄谷の反対側には雄大な立山が見えるはずですが、こちらは先ほどよりもガスが濃くなってきて、あまりよく見えません。

エンマ台からの帰り道は、往路と同じルートでもよかったですが、折角ですが、遠回りの「みどりが池」などを通るルートを選択しました。室堂ターミナルからみくりが池への最短ルートよりも若干アップダウンがあるものの、こちらも歩きやすい道でした。立山は徐々に隠れていく一方ですが、爽やかな高原を散策するのは、かなりリフレッシュになって、よかったです。

室堂まで戻ってくるとかなりガスが濃くなっていました。今日は朝早く起きて、速足で立山黒部アルペンルートを観光してきましたが、朝早い出発にしておいて本当によかったです。

この日は「山の日」ということで室堂ターミナルではイベントも開催しているようです。立山地ビール「星の空」というのを販売していたので、こちらを注文して、ガスってる立山を眺めながらいただきます。曇ってきて少し寒いですが、歩いた後のビールは美味しいです。まあ、歩いていなくても美味しいんですけど。

飲み終えたらターミナルビルに入ります。ターミナル内にはレストランもありますが、この時間(12時半過ぎ)は混雑していて、待つ必要がありそうでした。ちなみに、ターミナルにはホテルもあり、(値段はかなりするものの)宿泊することも出来ます。

レストラン以外にも室堂に着いてすぐ購入した「豚まん」の販売をしている「立山そば」という立ち食い系のそば屋さんや、売店などもあります。売店では、立山トンネルトロリーバスの営業終了が近いためか、関連グッズがかなり売られていました。

立山高原バス(室堂駅→美女平駅)

それでは、富山方面に向かっていくことにします。次に乗車するのは、標高2,450メートルにある室堂駅から標高977メートルにある美女平駅まで1,473メートルもの高低差を下っていく「立山高原バス」です。距離も23kmあり、約50分とこれまでにない長時間乗車です。

乗り場に着くと、一つ前の便の改札がちょうど終了した直後で、約1時間の待ち時間のようでした。とはいえ、既にかなりの人が並んでいるので、このまま待つしかなさそうです。掲示板にも臨時便の表示はないので、大人しく待つことにします。

待ち始めて10分後、臨時の直行バスの改札を開始する、とのこと。長時間の待ちにならずよかったです。やってきたのは高速バスタイプの車両。窓も綺麗で景色もよく見えそうです。さらに、電源もあったので、充電もしながら移動することが出来そうです。

事前情報で美女平行きは右側の車窓が綺麗ということだったので、右・窓側席を陣取りました。ただ、残念ながら、この日は徐々にガスが濃くなる一方だったので、車窓はほとんど楽しめませんでした。代わりと言ってはなんですが、飲んだ後の程よい揺れで、気持ちよく熟睡させてもらいました。

立山ケーブルカー(美女平駅→立山駅)

バスを美女平駅で下車すると、雨が降っていることもあって、今までよりも不快な湿度を感じます。この感じから、かなり標高を下げてきたことを実感しました。

美女平駅からは立山ケーブルカーに乗車して、鉄道と接続する立山駅に向かいます。この立山ケーブルカーは、黒部ケーブルカーとは異なり、こちらは外の景色を眺めることができます。

また、大きな特徴として、立山駅側に荷台が設置されています。かつて黒部ダムを建設するための資材を積むために設けられ、現在でも大きい荷物の運搬に利用されています。先ほど乗車した立山高原バスも運行開始時には立山駅~美女平駅間の道が開通しておらず、このケーブルカーで、山上に輸送したそうです。

立山駅に到着すると、3分の接続時間で富山地鉄電鉄富山駅行きがあったので、急いで乗り換えます。この電車を逃すと、1時間なく、雨も降っていたので、急ぎ足で乗り換えました。

立山駅から電鉄富山駅までは1時間少々とかなり時間がありますが、座席も確保できて一安心。ガタンゴトンとかなり揺れる列車旅は、気が付いたらうたた寝をしていました。

目覚めた頃には、山あいから富山平野に入り、窓の外には夏の強い日差しを感じます。山の天気は雨でしたが、街の天気は良いようです。快晴の電鉄富山駅に到着して、外に出ると、日本の暑い夏を久しぶりに実感させられました。美女平駅で感じた湿度とも比べ物になりません。

富山駅からはホテルに向かう路面電車の環状線に乗車して、今夜の宿「ドーミーイン富山」に向かいます。富山駅から約5分ほどで最寄りの国際会議場前駅に到着。ここからホテルまでは歩いてすぐの距離にあります。