地のはて知床#1

特急「オホーツク1号」乗車記

2020/8/20

網走行きの特急列車の出発時刻は札幌駅6時台。この列車に乗っても、網走駅に到着するのはお昼12時を回った時間。次の便だと、旭川駅乗り換えとなるが、札幌11時に出て、網走は16時半ごろ。そういうわけなので、朝は苦手ですが、早めに起床して、札幌駅に向かいます。札幌駅には6時40分頃到着。

確か駅構内の駅弁屋さんは早朝からやっているとネットで見たような、と思いやっていそうなところを巡ってみるも、どうもまだ営業時間前。朝から駅弁の気分でしたが、やっていないものは仕方がないので、キオスクでお弁当を購入して、ホームに上がります。

網走行きの特急「オホーツク1号」は6時56分の発車。

列車は前から1号車、2号車の順に、一番後ろが4号車の4両編成。グリーン車が2号車に設定されていて、普通車の指定席は1号車と3号車の一部座席。残りの3号車の一部と4号車が自由席という編成です。

発車間際に乗り込みましたが、自由席は結構な混雑。指定席も窓側は埋まり、通路側もぼちぼちな利用状況。コロナ禍後のJR北海道でこれだけ乗っている特急列車は初めてなので、少し嬉しい気持ち。

道内の特急列車の中でも最も古い車両で運行されています。
網走行きの行き先表示。

札幌駅を定刻通りに出発。まだ朝早いのですが、昨日は早めに寝て、お腹も減っているので、キオスクで買ったお弁当を開けることにします。購入したのは「おふくろの味弁当(税込み540円)」。札幌駅のキオスクは、おかずの品数が多い幕の内スタイルのお弁当が比較的多いのがありがたいところです。

列車は函館本線を順調に北上し、旭川駅へ到着。旭川駅では乗り降りも多いようでしたが、指定席の乗車率は大きく変わらず。旭川駅からは石北本線という路線に変わり、網走へ向かって走ります。

上川駅を過ぎると峠越えの区間で列車のスピードはかなり落ちるのですが、意外にも携帯電話の電波(au)は比較的通じることが多く、先日に乗車した宗谷本線方面との整備状況の違いに驚きました。

途中の遠軽駅ではスイッチバックを行い進行方向が逆向きになり、再出発。普通に考えれば席を変えるのが面倒と言えば面倒ですが、5時間超の乗車なので、(旅行客としては)気分転換のイベントでよかったです。

札幌駅で購入したお弁当。本当はビールと一緒に食べたかったですが、今日は運転があるので、お茶との組み合わせで我慢です。

札幌を出発して約4時間30分で北見駅に到着。オホーツク振興局の中心地ということもあり、降車客が目立ちました。特にビジネス利用(と見受けられる方)は北見で大部分が下車しているようでした。

そして、この北見駅前後の区間ですが、北見駅手前はなんと地下化されていて、北見駅以後の区間は一部高架化されており、これまた驚き。北見市って結構大きいのかなと思い調べてみると、人口が11万5千人。先ほどまで利用者が多かったのも頷けます。

観光客の割合が多くなった特急列車もお昼を回り、網走湖が進行方向左側の車窓に見えてくると、網走駅の到着まであと僅か。定刻通り、12時17分に網走駅へ到着しました。改札を抜け、予約していたレンタカーを受け取って、いざ知床へと向かいます。

網走駅に到着。駅前にはビジネスホテルが立ち並んでいますが、繁華街や中心市街地はさらに東へ進んだ地域にあります。
タイムズ網走駅前店は駅徒歩すぐ。新型感染症による需要減少の影響で職員の方が常駐していないようなので、事前予約はマストになっています。

網走からはオホーツク海沿いの国道244号線を走ります。網走駅から10kmほど走って到着したのはJR北浜駅。オホーツク海に面した駅で、駅の事務室を改装した喫茶店が入っています。

駅に到着すると駐車している車両も多く混んでいたらどうしようかな・・・などと思いつつ駅舎内に入り、駅舎内の喫茶店へ。ちょうど線路沿い(海側)の席が空いており、線路沿いを案内されました。昔の列車風の座席になっていて雰囲気も良いお店でした。

北浜駅の駅舎もレトロな昔ながらの駅舎のまま残っています。左側にあるのは展望台でこの日は上りませんでしたがオホーツク海を一望できます。
駅舎内には名刺などがたくさん貼られています。
店内はレトロな雰囲気。オホーツク海の風を感じながらゆっくりすることができます。

注文したのは「ホタテカレー(980円)」。少し前に友人が北海道旅行をした際にSNSにこのホタテカレーの写真を載せていてついつい食べたくなってしまったので迷わず注文したのですが、あとから来た観光客の方がお店の方にお勧めは何ですか?と尋ねられた際もホタテカレーをお勧めしていたのでお店イチオシのメニューのようです。

そう時間はかからずに提供されました。お皿は帆立の貝殻をイメージした食器が使われていて可愛らしいです。カレーのお味は普通ですが、このホタテが身も大きく、またお刺身用でも食べれるもののようで、食感含めばっちりでした。食後にはアイスコーヒーも注文し、ゆっくりとした時間を過ごしました。

大きいほたてが4つも乗っかった「ホタテカレー」。量はそこまで多くないので、あっという間に完食してしまいました。
オホーツク海の風を感じながらコーヒーを飲んでゆっくりと過ごします。残念ながら列車の本数が少なく、しばらく来ないようだったので、飲み終わったらお店を出ました。

食後は駅構内を簡単に散策。あいにくの曇天なのが残念でしたが、オホーツク海を見渡せる絶景の駅で、無限に時間を過ごせそうでした。


北浜駅でお昼ごはんを食べた後は再び国道244号線を東に進みます。オホーツク海と涛沸湖の間を走る国道は晴れていればさぞかし景色が良いことでしょう。途中には原生花園があり、JRの駅もあり、浜辺を散策できるところがあるのですが、小雨も降っていたので、今回は通過のみ。

さらに進むと浜小清水に到着。まだ北浜駅から時間は大して経っていませんが、浜小清水駅と道の駅が一体になった施設で休憩です。まずは道の駅スタンプラリーをこなして、販売エリアに入ります。

宿に到着してから夕食までの間のツマミを探して買おうか迷った挙句、まあ斜里で買うか、と思い、ソフトクリームを購入しました。ルバーブソフトというご当地ソフトを購入しましたが、アイスクリームに上からかける方式なのは分からず、ちょっと驚き。程よく酸っぱく美味しいソフトクリームでした。

隣にセコマとモンベルストアもあります。食後にはモンベルストアに行って、ついつい買い物をしてしまいました。
ルバーブソフトを購入。
「なんだこりゃスティック」が有名。タコ柔らか煮、揚げかまぼこエビ、揚げいもが付いたスティック。知床斜里・網走・小清水の名産品を集めたもの。

小清水からはいったんオホーツク海から少し離れた内陸側を通りつつ斜里町に到着。道の駅しゃりでスタンプラリーのハンコを押して、知床半島へと入っていきます。このころから雨も強くなり、やや不安な感じに。

ウトロに着く頃には雨も上がってきました。ウトロの道の駅で晩酌用のおつまみを購入して、お宿へと向かいます。

道の駅しゃり。道路の反対側にもレストラン・お土産物屋があります。ただし国道からは離れているので注意が必要です。
道の駅ウトロ。
知床の地場の産品が多く販売されていて非常に良かったです。おつまみをついつい買いすぎてしまいました。また、外国人観光客も多い土地柄ゆえ、電子マネー・クレジット決済への対応もしっかりしていました。

次回は1日目のお宿のご紹介です。

(続く)


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